2023.7.3 弊社ウェブサイトを閲覧頂き誠にありがとうございます。この度弊社商品の富久心 純米吟醸に使用する原料米に関して、変更がありますのでお伝え致します。 富久心 純米吟醸は弊社の看板商品であり、これまでその原料米には長野県産美山錦を50%精米したのもののみを使用してきました。しかしながらコロナ禍による清酒需要の低下が数年続いたことで、長野県内で美山錦を作る農家さんが減少し、昨年から私どもで計画する純米吟醸の製造に必要なお米を十分に確保することができない状態が続いています。 昨年に関しては、その代替えとして茨城県産のひたち錦を50%精米したものを手配し、 純米吟醸を製造しました。ひたち錦で造るお酒は淡麗辛口ですが、製造後時間を置くことで その甘味や旨味がグッと増す性質があります。 今期(7月~12月)は美山錦で造った純米吟醸とひたち錦で造った純米吟醸を2対1の 割合でブレンドしたものを、富久心 純米吟醸 として販売していきます。 ラベルの原材料の場所に米(国産)、米麹(国産米)とだけ書かれたものがこちらの商品になります。(以前は美山錦100%と記載していました。) 美山錦の不足はこれからも解消される見込みがない為、来期以降も100%美山錦を使用した純米吟醸を製造・販売していくのは難しいと考えています。今回は別個に製造したお酒をブレンドする形を取りましたが、製造の段階から2種のお米を複合して使うという考え方もあります。造り方によっては美山錦の良さを残しつつ、もう一方のお米の長所も活かせる可能性もあります。 現在、私どもとしてもできる限り美山錦を確保するよう努力しており、不足する分に関しても何とか工夫しながらお酒の品質を向上させていきたいと考えております。 また、先日ご好評につき完売しました富久心 鳳凰(袋吊りも含む)に関して、発売当初は継続しての製造・販売を考えておりましたが、前述の事情により来期以降の製造は行わないこととなりました。元々私どもの蔵で最も馴染みのある長野県産美山錦を使った最高級のお酒を造りたいというコンセプトで始まった商品でありますので、原料米を切り替えての製造は相応しくないと感じたからです。「富久心 鳳凰」は弊社にとって奇しくもコロナ禍とそこからの復活を象徴するお酒となりました。 これから私たちは先人の紡いできた歴史を胸に刻みつつ、新しい時代に則した酒造りを行っていかなければなりません。もしその中で自身の新しい強みを見つけることができれば、それを昇華させることで全く新しい「富久心 鳳凰」が造れるのではと考えています。 いつも富久心をご利用頂き誠にありがとうございます。どうぞこれからも合資会社椎名酒造店を宜しくお願い致します。 合資会社椎名酒造店 椎名健二郎 |